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【ポケモンカード】3万字で語るサーナイトexデッキとは。採用ポケモンのカードの候補や構築の基本


 

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ときどき絵とか描く人。アニメやゲームが好き。既婚。東京時代はSE兼プログラマー(名ばかり)。現在は、従業員50名程度の地元の法人で、労務・経理や、事業計画の策定等を行う。SE時代の知識を活かしながら、大企業での当たり前を、1から生み出すべく、手探りで奮闘中。

 

こんにちは、管理人のKAANIです。

最近、本当に久しぶりにポケモンカードにハマっています。

 

久しぶりにというのは20年ぶりという話になってくるのですが、管理人がポケモンカードをやっていたのは小学生の頃で、今では旧裏と呼ばれるカードを使っていました。

『旧裏のイラストと同じリザードンマルマイン

(旧裏のカードではありません。)

 

対戦相手がいなくてもカード自体は好きでしたので暫くは続けていたのですが、カードの裏面が変わり、表面のデザインも変わってしまい、コレクション欲が下がってしまったこと、また一時期はカード自体の性能が下がってしまったと感じ、新しいカードを購入したいと思えなくなっていました。

 

それでもポケモンのゲーム自体は続けており、管理人が死に物狂いで仕事に傾倒していた頃に発売されたサン&ムーン関連やリメイクを除き、原点のポケモンと同様のシステムのシリーズはソード&シールドまではプレイしています。

(スカーレット&バイオレットはすごくプレイしたいですが、諸事情あり、まだ買えていません。)

 

一方で、数年前からポケモンカードが再び流行っているという話は聞いていました。

ただ、カード自体が品薄でなかなか入手しづらく、どうやったら買えるのかも分からず、興味があっても参戦しあぐねているという状態でした。

そんな折に、500円で構築済みデッキが買えることを知り、それがきっかけで通常のパック等の購入方法等を色々調べて、好きなポケモンの1種であるサーナイトでデッキを作るに至りました。

 

その後、いろんな人と対戦してみたいという欲求が抑えられなくなった管理人は、ジムバトルと呼ばれる練習大会のようなものにも参加させていただきました。

結果は2勝2敗で良くはありませんでしたが、これは対戦経験の浅さ故にカードの効果を間違えていたり、サイド落ちの考慮が甘かったりという、構築上および管理人のプレイングのミスによるものです。苦い経験とはなってしまいましたが、ジムバトルを経て、ポケモンカード自体も思っていたより戦略性が高く、競技性も程よくあり、面白いという印象が強くなりました。

 

好きなものは紹介したい!ということで、

本記事では、サーナイトexのデッキを紹介しながら、基本的なルール説明には載ってないけれど、ポケカプレイヤーなら大体みんな暗黙で考えているだろうなということを説明していきます。

 

みんなポケカやろうぜ!ということで、 

もしよろしければ最後までお付き合いいただけると幸いです。

 

※当記事では円滑に記事の内容を説明するために、「ポケモンカードゲームトレーナーズウェブサイト」の「ポケモンカードに関連する画像」を引用しております。引用画像については『』で名称を表記、また引用元へテキスト形式でリンクを作成しております。

 

この記事の対象者

・サーナイトexをあまり知らない方

・管理人がどの程度サーナイトexのデッキを調査したか興味のある経験者の方

・ポケモンカードのルールは多少知っているが、実際どんな感じなのかを知りたい方

 

 

サーナイトexデッキとは

 

サーナイトexデッキといっても色々あるかと思いますが、共通するのは、サーナイトexの特性サイコエンブレイスを活用するデッキということです。

サイコエンブレイスは、自分の超タイプ(目のマーク)のポケモンに対し、そのポケモンのHPを、この特性を1回使うごとに20減らした上で、トラッシュ(いわゆる墓地)から、ポケモンが攻撃するために必要となるエネルギーカード(エネルギーに限る)を自由につけることができる特性です

この特性は1ターンに何回でも使用することができるので、トラッシュにある超エネルギーの枚数によっては、全くエネルギーカードのついていないポケモンを急に攻撃できる状態にすることができます。

つまりサーナイトexデッキとは、それを利用した高火力の奇襲をしかけるデッキであるということです。

 

サーナイトex

(特性サイコエンブレイスが非常に強力。そのお姿も強力。)

 

サーナイトexは2進化ポケモンであるため、まず たねポケモン であるラルトスを場に出し、そこに1進化ポケモンであるキルリアを重ね、更にサーナイトexを重ねることで場に出すことができます。

HPは310と高く、強い特性を持ちますが、この310というHPの値から考えても、技「ミラクルフォース」のダメージは190と高くはありません。技の効果も「自分の特殊状態(毒・やけど・麻痺・眠り・こんらんといった状態異常のこと)をすべて回復する」というもので、相手が特殊状態を活用するデッキである場合にしか刺さらず、そもそも「眠り・麻痺」といった状態では技自体を使うことができません。

また、弱点の悪タイプからは受ける技のダメージが2倍となってしまう為、悪リザードンex等、強い悪タイプのポケモンが多い環境では、サーナイトexはメインアタッカーではなく補助役となることが多いです。

 

相手のポケモンを倒すことで1枚獲得できるサイドカードを6枚獲得すると勝利となるポケモンカードにおいて、サーナイトexは、倒されるとサイドを2枚取られるポケモンexであり、また盤面展開の要であることは一目瞭然ということもあり、状況次第ではありますが、相手はサーナイトexを優先的に倒そうと画策して来る場合があります。そのため、サーナイトexは奇襲などで急に倒されるものと考えて立ち回る必要があります。

非常に心苦しいものがありますが、時にはサーナイトexを自らトラッシュに送ったり、手札に戻したりする選択も視野に入れる必要があります。

 

また、進化前のキルリアは特性リファインにより手札のカードを捨てることで山札からカードを2枚引くことができますし、キルリアから分岐進化するエルレイドは特性バディキャッチにより山札から毎ターン1回、サポート(1ターンに1枚のみ使える非常に強力なカード)を手札に加えることができます

 

キルリアエルレイド

 

他のデッキであれば手札に必要なカードが永遠に来ないといった事故を減らすために、手札が5枚になるように山札から引くことができるビーダルや、山札から好きなカードをサーチできるピジョットex等を採用する必要が出てきます。

しかし、前述のキルリアやエルレイドにより、そういったドローソース・サーチ用のポケモンを別で採用せずとも、サーナイト一族だけで問題なくデッキを回すことができるというのもサーナイトexデッキの強みの一つです。

 

余談ですが、管理人は遊戯王の時もそうでしたが、高火力の奇襲をしかけるデッキが大好きです。つまり、好きなポケモンと好きなデッキタイプが両立しているので、非常に生産性が高いと言えます。

また、デッキを作るとき何を重視するのかは人それぞれですが、好きなポケモンを入れて現在の環境で戦えるデッキが組めるのなら、それは間違いなく幸せなことだろうと思います。

 

サーナイトex採用のデッキレシピ(例)

 

管理人の作成したサーナイトexデッキ

デッキを表示 | ポケモンカードゲーム公式ホームページ https://www.pokemon-card.com/deck/confirm.html/deckID/cK4Dc8-xtEXSV-4c8xD8/

 

上記はあくまで一例です。

(上記のリンク先でカードの詳細を見ることができます)

このデッキレシピは管理人が色々な人のサーナイトexデッキを見させてもらった上で構築し、ワイルドフォース・サイバージャッジ環境(2024年1、2月くらい)で使用していたもので、大会の上位入賞者のデッキ等ではありません。

※ デッキは当該の環境でのスタンダードレギュレーションカード左下に書いてある大文字のアルファベット1字が「F」「G」「H」のもののみ使用できるで組んであります。

 

サーナイトexデッキの基本的な回し方

 

基本的に、以下の4つをできる限りスムーズに行います。

①キルリアを2体以上並べる

②超エネルギーを複数枚トラッシュに送る

③サーナイトexを1体のみ盤面に出し、さらにもう1枚をすぐに進化可能な状態にしておく

(※ サーナイトexやキルリアが奇襲で倒されることを常に考慮する)

④アタッカーポケモンを出し(ポケモンのどうぐが必要な場合は合わせて出す)、サーナイトexの特性を使ってトラッシュから必要な分だけエネルギーを付け、攻めていく

 

この4つを達成するために、

何のカードが必要になるかを考えてデッキを組んでいきます。

 

特別なシリーズのカードの採用について

 

デッキに採用するカードを考える前に、特別なシリーズのカードのこと等を知っておく必要があります。

ポケモンカードのデッキは60枚であり、多くても少なくてもNGです。また、デッキには完全に同じ名前のカードを4枚まで入れることができます。能力や効果の異なる「ラルトス」であっても、名前が「ラルトス」である以上、併せて4枚までしかデッキに入れられません。

 

ラルトス(左)ラルトス(右)

(ラルトス(左)はメモリースキップという技が優秀であり、技を1種類しか持たないポケモンを封殺でき、ラルトス(右)はHPが70と高く、技の効果も強く、闘タイプへの抵抗力もある。)

 

「エルレイド」と「エルレイドV」は名前が異なるため、それぞれ4枚までデッキに入れることができます。

 

エルレイドエルレイドV

(ポケモンVもポケモンex同様、サイドを2枚取られてしまうポケモンだが、たねポケモンであるにも関わらず、2進化ポケモンであるエルレイド(左)と比べても、エルレイドV(右)の能力値は引けを取らない。)

 

ここまで説明してようやくこの項の本題ですが、上記4枚制限のルールの例外、同名のカードであったとしても、異なる名前のカードであったとしても、シリーズごとにデッキに1枚しか入れられないという特別なカードがあります。本記事執筆時の環境においては、以下の通りです。

 

『かがやくポケモンシリーズ(凡例はかがやくリザードンかがやくゲッコウガ

 

『ACE SPEC(エーススペック)シリーズ(凡例はマスターボールヒーローマント

 

これらのシリーズのカードは、シリーズごとにデッキに1枚しか入れられない都合上、非常に強力な効果を持ったものが多く、もちろん採用は必須ではありませんが、入れたほうが得というケースがほとんどです。

 

例えば、上記かがやくポケモンシリーズの「かがやくゲッコウガ」手札のエネルギーカードをトラッシュに送ることで山札を2枚引くことができる特性「かくしふだ」が強力で、トラッシュの超エネルギーを使用するサーナイトexの特性とも非常に相性が良いです。

ACE SPEC(エーススペック)シリーズのカードの話をするなら、例えば上記「マスターボール」山札から無条件で好きなポケモン(たねでも1進化でも2進化でもポケモンexでもポケモンVでも何でも良い)を手札に加えることができるので、ACE SPECシリーズでデッキに入れるカードが無いならとりあえずこれを入れておけばお得な気がします。

 

これらのシリーズから採用するカードを変えるだけでも、デッキの方向性は大きく変化します。

サーナイトexのデッキの場合でも、これらから何か1種類選ぶことを検討すべきかもしれません。

 

特別な特性・技を持つポケモンのカードの採用について

 

前項で説明したかがやくポケモンやACE SPEC等と違い、デッキに入れられる枚数は通常のルールに準拠するものの、対戦中に1回しか使うことのできない特別な特性・技のシリーズがあります。本記事執筆時の環境においては、以下の通りです。

 

『ポケモンVSTAR(ブイスター)の持つVSTARパワー(凡例はアルセウスVSTARオリジンディアルガVSTAR)』

 

ポケモンVSTARはポケモンVの一種で、1進化ポケモンと同様に、指定された たねポケモンのポケモンVの上に乗せて場に出すことができます。ただし、進化の表記がV進化であるため、1進化ポケモンに対して効果のあるカードの効果対象にはなりません。また、ポケモンVSTARも たねポケモンのポケモンVと同様に倒されるとサイドを2枚取られてしまいます。

 

上記左のアルセウスVSTARはアルセウスVからV進化できるカードです。カード下部にVSTARパワーと記述があると思いますが、その下に書いてある特性「スターバース」がアルセウスVSTARの持つVSTARパワーとなります。スターバースの効果は、山札から好きなカードを2枚手札に加えるというものです。

一方で、上記右のオリジンディアルガVSTARの持つVSTARパワーは「スタークロノス」という攻撃技です。スタークロノスは220ダメージを与えつつ、次のターンを自分のターンにするという破格の効果を持ちます。このようにVSTARパワーには特性であるものもあれば、攻撃技であるものもあります。

そしてこれらの技・特性はVSTARパワーとして分類されているので、対戦中にどれか1つを1回しか使うことができません。その対戦中にアルセウスVSTARの「スターバース」を使用した場合オリジンディアルガVSTARの「スタークロノス」を使うことはできなくなりますし、もちろん再び「スターバース」を使用することもできません。

 

また、ここでは詳しい説明は省きますが、たねポケモンのポケモンVからは、ポケモンVMAX(ブイマックス)というカードにも同様にV進化できるものがあります。ポケモンVMAXもポケモンVの一種ですが、ポケモンVSTARの持つVSTARパワーのような特殊な能力はありません。特徴としては、HPや技のダメージが非常に高い代わりに、倒されるとサイドを3枚も取られてしまうという大きなデメリットを持ちます。

 

ねえねえ、サーナイトexのデッキにはポケモンVSTARなんて採用しないんじゃないの……?と思うかもしれませんが、どんなデッキでも汎用的な効果を持つ たねポケモンのポケモンVは採用することがありますし、VSTARパワーを持たない たねポケモンのポケモンVやポケモンVMAXであっても、特定のポケモンのどうぐを持たせることで、VSTARパワーを使用できるようになります。

サーナイトexのデッキにおいては、むしろこちらの方が本題です。

 

森の封印石空の封印石大地の封印石

 

上記のポケモンのどうぐはポケモンV(たねポケモンのポケモンV・ポケモンVSTAR・ポケモンVMAXのいずれか)に持たせると、当該の封印石が持つVSTARパワーを使うことができるようになります。

中でも上記左の森の封印石は非常に汎用的な効果(山札から好きなカードを1枚手札に加えることができる。)となっており、ポケモンVをデッキに採用して、ポケモンVSTARを採用しないなら、併せて採用すると、ここぞというときに役に立ってくれます。

 

『汎用的な特性を持つポケモンV(凡例はネオラントVロトムV)』

 

上記左のネオラントVは、手札からベンチに出すと山札からサポートを1枚手札に加えることができる汎用的な特性を持ちます。サポート「ペパー」を手札に加え、そのまま使用すると、山札から森の封印石を手札に加えることができるので、それらを組み合わせると実質デッキ内の全てのカードをサーチできるカードに化けます。

上記右のロトムVは、森の封印石との特別なシナジーはありませんが、攻撃することができない先攻1ターン目やアタッカーポケモンの準備が出来なかった場合等に、ベンチに出しさえしていれば、特性で手札を3枚引いてからターンを終えることができます。森の封印石を引くことが出来れば好きなカードを山札から手札に加えることもできるので、デッキの回りが非常に良くなることでしょう。

 

このように汎用的なポケモンVと森の封印石を採用することでかゆいところに手が届くような構築ができます。ただし、ポケモンVを採用した場合、そのポケモンVが倒されてしまうとサイドを2枚取られてしまいます。

 

採用するかしないかはデッキのコンセプト次第で要検討となります。

 

アタッカーポケモンのカードの選び方・採用について

 

さて、サーナイトexのデッキにおいて、サーナイトex自体は補助役となることが多いと前に書きましたが、ではアタッカーポケモンはどう選べば良いのかという疑問が生まれます。

 

最も簡単に選ぶ方法は、どんなポケモンまでを1撃で倒すようにするかを決めることです。

このダメージならこのポケモンまでは1撃で倒せるというダメージ量でライン引きし、1撃で倒せないポケモンに対しては、倒されてもサイドを1枚しか取られないポケモンを使ったり、自分のポケモンex等のHPを上げたり、ダメージを軽減するカードを使ったりして、2ターンかけて倒せるように調整します。

 

参考までに、管理人が考えるダメージラインについて以下に羅列します。

赤色の部分は意識した方が良いラインです。)

 

▪︎140ライン

 (ポケモンVSTAR(弱点込み)・ピジョットex(弱点込み))、

▪︎180ライン

 (ほとんどのポケモン(弱点込み))、

▪︎190ライン

 (サポート系のたねポケモンのポケモンV・ex、)、

▪︎220ライン

 (たねポケモンのポケモンV)、

▪︎230ライン

 (ほとんどのたねポケモンのポケモンex)、

▪︎260ライン

 (たねポケモンのポケモンex

  (HP240~260は数種のみだが流行ポケモン有))、

▪︎280ライン

 (ポケモンVSTAR、ピジョットex)、

▪︎300ライン

 (大半の1進化のポケモンex、

  流行のたねポケモンのポケモンex(HP増加有)))、

▪︎310ライン

 (ガチグマアカツキex+勇気のおまもり(HP50増加))、

▪︎320ライン

 (ドラパルトex)、

▪︎330ライン

 (流行しているほとんどの2進化のポケモンex、ポケモンVMAX)、

▪︎340ライン

 (現状のポケモンexのHP最大値(カメックスexのみ特性込みで360))、

▪︎360ライン

 (ほとんどのポケモン)、

▪︎380ライン

 (ACE SPEC ヒーローマント(HP100増加)を持ったピジョットex等)、

▪︎これより上のダメージが必要な場合

 (500ダメージを出せるポケモンであっても1撃突破できないケースもありえなくはない為、突破に2ターンかけるか別の突破方法を考える。(例えば、キョジオーンex(HP340)+ACE SPEC ヒーローマントでHP100増加+自身の技効果で60ダメージ軽減+場に出ているハリテヤマの特性で10ダメージ軽減=合計510ダメージ分必要))

 

サーナイトex自体の技のダメージは190であるため、上記の190ラインは既に越えていることになりますが、190ダメージ程度であればポケモンex等のサイドを2枚取られるポケモンでなくても出すことができますので、そのラインのダメージを出せる非ルールポケモンのアタッカーを採用することも無価値ではありません。(倒されてもサイドを1枚しか取られないような、特別なルールを持たない通常のポケモンを俗に非ルールポケモンと呼びます。

 

以上を前提として、次項からアタッカーとして使われているポケモンを紹介していきます。

(ポケモンだけでなく他のカードを使うことが前提となる場合は併せて紹介します。)

 

採用候補アタッカーポケモン① フワンテ・サケブシッポ

 

フワンテサケブシッポ
HPを上げるポケモンのどうぐ(ヒーローマントゴージャスマント勇気のおまもりブーストエナジー 古代)』

 

「フワンテのバルーンボム」、「サケブシッポのほえさけぶ」は、

共に自身に乗せたダメカンの数によって攻撃力が上がる技です。

 

ポケモンカードにおいて、ダメージはダメカン(ダメージカウンター)と呼ばれる丸い玉のようなものをポケモンの上に乗せて表現します。それの一番小さい単位が10ダメージ分のダメカンです。通常、「ポケモンにのっているダメカンの数」と指定がある場合は、この10ダメージ分のダメカンが乗っている数と読み替えられます。(ダメカンには50ダメージ分・100ダメージ分等、1つで大きなHP減少を示すものがありますが、それぞれダメカン5個分・ダメカン10個分という扱いとなります。)

サーナイトexの特性サイコエンブレイスは、対象となるポケモンのHPを20犠牲にする度にトラッシュから超エネルギーをつけることができると紹介しました。これはつまるところ、対象となるポケモンにダメカンを2個乗せる度に超エネルギーをつけられるということであり、フワンテ・サケブシッポは、HPが0にならない限り、この特性の対象とすればするほど攻撃力が上がっていくことになります。

 

フワンテ「最大HP70」、バルーンボムは「ダメカンの数×30ダメージ」となりますので、「トラッシュからつける超エネルギーは3枚」「ダメカン6個×30ダメージ=180ダメージが最大となります。

サケブシッポ「最大HP90」、ほえさけぶは「ダメカンの数×20ダメージ」となりますので、「トラッシュからつける超エネルギーは4枚」・「ダメカン8個×20ダメージ=160が最大となります。サケブシッポの出せる最大ダメージはフワンテに劣りますが、こちらは対象が「相手のポケモン」であるため、相手のベンチのポケモンに対しても攻撃することができます。逃げることも攻撃することも出来ない相手のポケモンをバトル場に呼び出し、相手が何もできなくなった際に、サケブシッポでベンチのポケモンだけを攻撃していくといった戦術が可能です。

 

またこれらのポケモンは、併せて「HPを増加するポケモンのどうぐ」を持たせることで真価を発揮し、その攻撃力の上限は著しく上昇します。

 

ポケモンのどうぐ「ヒーローマント」は、どんなポケモンであれ無条件にHPを100増加させる非常に強力な効果を持ちます。どんなポケモンでも良いので、フワンテ・サケブシッポ以外にもサーナイトexやHPの低いポケモンV等に持たせて耐久力をより高める臨機応変な使い方も可能です。ただしACE SPECであるため、デッキに1枚しか入れられませんし、貴重なACE SPECの枠を消費してしまいます。

 

ポケモンのどうぐ「ゴージャスマント」は、非ルールポケモン限定でHPを100増加させる強力な効果を持ちます。ただし、持たせた非ルールポケモンが相手の技のダメージで倒されるとサイドを取られる枚数が1枚増加しますので、使い方を誤ると対戦の敗北に直結します。しかしこの効果は、あくまでダメージで倒されることに限定していますので、相手ポケモンの持つ特性、ダメカンを乗せる等の技の効果や、どくややけど等の特殊状態でHPが0になってしまった場合、ポケモンのどうぐをトラッシュされたり効果を無効化されたりしてHPが0になってしまった場合等では、サイドを取られる枚数は増加しません。

 

ポケモンのどうぐ「勇気のおまもり」は、たねポケモン限定でHPを50増加させる効果を持ちます。たねポケモン限定ということで、キルリアやサーナイトex等に持たせても意味がありませんが、ポケモンV等、非ルールポケモン以外に持たせても、たねポケモンであれば効果を発揮し、汎用的です。デメリットが無く非常に使いやすいカードとなりますが、HPの上昇効果は50とそれほど大きくありません。また、フワンテ・サケブシッポに持たせる場合、最大HPがそれぞれ「120・140」となります。サーナイトexのサイコエンブレイスで乗せられるダメカンは2個の倍数となることから、偶数である「10個・12個」までしかダメカンが乗せられず、ダメカン1個分のHPの上昇値が無駄になります。最大HPを余すことなく活用したい場合、ダメカンを奇数分取り除く(回復する)手段を別で用意する必要があります。

 

ポケモンのどうぐ「ブーストエナジー 古代」は、「古代」のマークがついているポケモン限定で、HPを60増加させる効果を持ちます。また、持たせたポケモンはどくややけど等の特殊状態にならず、なっていた場合でも回復させるという効果も併せ持ちます。フワンテに持たせても意味のないカードですが、サケブシッポは古代のポケモンとなりますので、古代のポケモンを多く採用する場合は候補となります。HP上昇効果のテキストだけ見ると、前述の勇気のおまもりと比較しても最大HPが10増える程度しか差がないように見えますが、サケブシッポに対して、勇気のおまもりで乗せられるダメカンはそのままで「12個」、ダメカンを取り除く(回復)する手段を併用しても「13個」ですが、ブーストエナジー 古代はそのままで「14個」まで乗せることができます。デメリットのないポケモンのどうぐで、補助も無く越えられるダメージラインが上がるのはとてもスマートです。

 

これらを持たせる等した場合の、フワンテ・サケブシッポの出せる最大ダメージ等は以下の通りです。

赤く色付けした部分は、前述の意識した方が良いダメージラインに紐づく部分です。)

 

▪︎フワンテ(バトル場のポケモンにのみ攻撃可能)

 ①ポケモンのどうぐ無し 

  ・・・ 最大HP70 必要超エネ3枚 最大180ダメ

 ②ヒーローマント・ゴージャスマント

  ・・・ 最大HP170 必要超エネ8枚 最大480ダメ

            (※必要超エネ6枚 360ダメ

 ③勇気のおまもり

  ・・・ 最大HP120 必要超エネ5枚 最大300ダメ

 ④勇気のおまもり+α

 (HPを回復する手段を併用し11個ダメカンを乗せた場合)

  ・・・ 最大HP120 必要超エネ6〜7枚 最大330ダメ

 

▪︎サケブシッポ(相手のバトル場・ベンチのポケモンに攻撃可能)

 ①ポケモンのどうぐ無し 

  ・・・ 最大HP90 必要超エネ4枚 最大160ダメ

 ②ヒーローマント・ゴージャスマント

  ・・・ 最大HP190 必要超エネ9枚 最大360ダメ

 ③勇気のおまもり

  ・・・ 最大HP140 必要超エネ6枚 最大240ダメ

 ④勇気のおまもり+α

 (HPを回復する手段を併用し13個ダメカンを乗せた場合)

  ・・・ 最大HP140 必要超エネ7〜8枚 最大260ダメ

 ⑤ブーストエナジー 古代

  ・・・ 最大HP150 必要超エネ7枚 最大280ダメ

 

※勇気のおまもり+αのHPを回復する手段として有効なカードとしては、

・グッズ『ダメージポンプ

自分のポケモンのダメカンを2個まで他の自分の別のポケモンに乗せ替えられる。グッズなので山札からサーチしやすく使いやすいが、効果は1度きり。

 

・スタジアム『月明かりの丘

手札から超エネルギーを捨て、自分の場のポケモンを全て30回復させる。スタジアムなので対戦相手も効果を使用できるが、超エネルギーを採用したデッキでなければ使うことが出来ず使われづらい。トラッシュに超エネルギーを送る手段としても使え、ドラパルトexやアマージョexなどのダメカンをばら撒く効果を持ったポケモンの攻撃にも強く、回復効果によりサーナイトexの耐久力も上がる。しかし対戦の後半だと超エネルギーが不足しがちで、かつダメカン3個分を回復させてしまうため、フワンテ等+勇気おまもりの+α部分(HP回復手段)として使用する場合は、必要となる超エネルギーの枚数が1枚増えてしまう致命的なデメリット(※)がある。(※超エネルギーが複数枚、サイド落ち(対戦開始時に山札上から6枚をサイドカードとするが、その中に必要なカード等が入ってしまうこと)した際に、フワンテ等の火力が不足する可能性が高まることから。))

 

・スタジアム『公民館

サポートのカードを使用したターンに、自分の場のポケモン全てを10回復させる。効果を使用するための条件も簡単で、回復量もダメカン1個分であり、フワンテ等+勇気おまもりの+α部分(HP回復手段)としては非常に優秀。ただしスタジアムなので、条件が簡単故に対戦相手も気軽に効果を使用できるのと、回復量が少ないため、他の用途としてはほとんど期待できない。

 

・ポケモン『マシマシラ

非常に優秀な回復手段だが、デッキの様々な難易度が上昇する。次の項で解説。

等があげられます。

 

フワンテ・サケブシッポは現状サーナイトexにおいて最もダメージを出すことのできるアタッカーポケモンであり、採用されないことはほとんどありません。

これらのポケモンを採用する場合は、併せてポケモンのどうぐとして何を採用するか、越えたいダメージラインやリスク等を総合的に考え決めてみてください。

 

採用候補アタッカーポケモン② クレセリア・マシマシラ

 

クレセリアマシマシラ

 

クレセリアとマシマシラは自分のポケモンに乗っているダメカンを、

相手ポケモンに乗せ替える技・特性を持つポケモンです。

 

この2種の他にもサーナイトexのデッキで採用可能な同様の効果を持つポケモンとして、デデンネexやブリムオンVMAX等があげられますが、これらは倒されるとサイドを大量に取られてしまうポケモンですので、あまり採用されていない印象です。

 

クレセリアの技「ムーンライトリバース」は、自分のポケモン全員に乗っているダメカンを2個ずつ相手ポケモン1匹に乗せ替える技です。相手ポケモン1匹というのは、バトル場以外のベンチポケモンでも良いということです。乗せられるダメカンの最大は「ダメカン2個×自分のポケモン6匹=120ダメージ分」です。ただし、ベンチに出せるポケモンの数を増加させるスタジアム等があれば180ダメージ分まで増やせる可能性があります。

マシマシラの特性「アドレナブレイン」は、このマシマシラに悪エネルギーがついている場合に使え、自分の場のポケモン1匹に乗っているダメカンを3個まで選び、相手の場のポケモン1匹に乗せ替えることができます。悪エネルギーもしくは悪エネルギーの代わりになる特殊エネルギーが必要となりますので、デッキ構築とプレイの難易度が少し上昇します。マシマシラを採用する場合、山札から基本エネルギーを2枚まで手札に加えることができるグッズ「大地の器」を多めに(3枚以上)採用するのが良いかもしれません。また、特性ですので、アドレナブレインを使用した場合であっても、何らかの方法でマシマシラを手札に戻して、再度場に出して悪エネルギーをつければ、同一ターンであっても、もう一度特性を使用することができます。場に2体いるのであれば、この特性は当然それぞれ使用することもできます。

 

この2種を採用したデッキは流行しているドラパルトexのデッキに対して若干有利となることから、最近(ナイトワンダラー環境)では採用されることが多くなっている印象です。

ドラパルトexはバトル場に200ダメージを与えつつ、相手のベンチのポケモンにダメカン6個を自由に乗せることができる技をもっていますので、そのダメカンがベンチ全体にばら撒かれたのであればクレセリアのムーンライトリバースのみで対処できますし、1匹に6個乗せられたのであれば併せてマシマシラの特性を使用すれば最大5個までは、相手の場にダメカンを返すことができます。

ベンチのクレセリアやマシマシラ倒すためには相手のポケモンを入れ替えるカードを非ルールのポケモンに使用せざるを得ず、仮に倒したとしても、「すごいつりざお(トラッシュからポケモンか基本エネルギーを山札に3枚までもどせるグッズ)とボウルタウン(非ルールのたねポケモンを1匹、山札からベンチに出せるスタジアム)・夜のタンカ(トラッシュからポケモンか基本エネルギーを手札に戻せるグッズ)」といったカードですぐさまベンチに戻ってきます。

 

また、マシマシラの特性で前述のフワンテ(勇気のおまもり付き)のHPを10回復させることができるので、ヒーローマントやゴージャスマントを持たせなくても、ダメージライン330(マシマシラで載せ替えたダメカン込みで340。ほとんどの2進化のポケモンexを倒せる)までを叩き出すことができるようになります。

更に、サーナイトexの技「ミラクルフォース」はダメージが190ですので、マシマシラの特性込みでダメージライン220(たねポケモンのポケモンVや一部のたねポケモンのポケモンex)までを越えることができるようになります。また、サーナイトexのHPが回復するので、単純に耐久力も高くなります。

 

また、ポケモンのどうぐ「ワザマシン かじばのいっぱつ」を持たせると280ダメージが出る技を使えますので、サーナイトexとマシマシラが2体場にいるのであれば、相手のサイドの残り枚数が1枚の時に限り、フワンテ等を用いずに、ダメージライン340を越えることが可能です。

 

ポケモンのどうぐ「ワザマシン かじばのいっぱつ」

 

余談ですが、別バージョンのクレセリアに「クレセントパージ」という、裏になっているサイドを1枚オモテにすることで超エネルギー3つで160ダメージを出すことのできるものがいます。

 

クレセリア(別バージョン)

 

サーナイトexの採用枚数が2枚である場合には特に、サーナイトexがサイド落ちした際には、サーナイトexに頼らずにサイドを取るプランが必要となりますが、このポケモンでサイドを開いていけば、サーナイトexをサイドから取り出すことに一役買うことができます。

 

デッキとして様々な難易度が高くなりますが、是非とも採用したいポケモンです。

 

採用候補アタッカーポケモン③ エネルギーの枚数でダメージが上がるポケモン

 

ルナトーンキチキギスミミッキュexエルフーンVSTARデオキシスVSTAR

 

ルナトーン・キチキギスは自分に付いている超エネルギーの数分、ミミッキュexはお互いのバトル場のポケモンについているエネルギーの数分、ダメージを上げる技を持つポケモンです。

 

しかしルナトーンは、サポート系のたねポケモンのポケモンVやポケモンexを倒すのに必要となるダメージライン190を越えるダメージを出すことですらエネルギーを6つ必要とし、キチキギスは7つミミッキュexも相手のバトル場のポケモンのエネルギーも数えられるとはいえ、7つも必要とします。つまるところ、あまり火力が高いとは言えません。

ただし、キチキギスだけは、悪エネルギーがついていればコインを投げオモテが出れば相手の技のダメージを無効化できる特性を持つので、ある程度バトル場で粘ることができるでしょう。

その他に、エルフーンVSTARやデオキシスVSTARといったポケモンはVSTARパワーで似たような技を使うことができますが、こちらは火力が高い代わりに対戦で1度しか使うことができず、例えば、サーナイトexの特性で大量に超エネルギーをつけた場合は、そのエネルギーをVSTARパワーを使った後に活用することはできなくなるため、倒されずに放置されてしまうと他のポケモンで戦うためのエネルギーが不足してしまう可能性があり、採用はあまり現実的ではないかもしれません。

6枚目のサイドを取るためにVSTARパワーを使用する、もしくはサポート「フトゥー博士のシナリオ」でつけた超エネルギーをトラッシュに送ったり、スタジアム「崩れたスタジアム」等で、そのVSTARポケモンをトラッシュするといったギミックを使用するのであれば採用される場合もあるかもしれません。

  

これらのポケモンは、今後の新パック等で、似たような技を持つポケモンが実装されたときに、「お、もしかしたら相性いいかも?」と一考する一助になると思い、紹介しています。

 

 

ミュウツーVSTARマシマシラ

 

ミュウツーVSTARは、自分の場にある超エネルギーを最大3枚トラッシュし、トラッシュした数×90ダメージを与えることのできる技を持ち、少ないエネルギーで高火力を出すことができます。

 

とはいえ、最大ダメージは270となり、ポケモンVSTARを倒すことができるダメージライン280には10届かずポケモンexに対して技のダメージを50上げるポケモンのどうぐ「マキシマムベルト」をつけても、最大ダメージは320となり、流行りの2進化のポケモンexを倒せるダメージライン330に10届きません。

VTARパワーも相手のポケモンV全てに120ダメージを与えるという技で、サポート系のポケモンVやポケモンexを倒せるダメージライン190には70も届きません。強そうなのにあとちょっと足りない……という惜しい評価を受けるカードです。

 

しかし、前項で紹介したマシマシラを採用すると、マシマシラの特性込みで最大HP300までのポケモンを倒せ、マシマシラが2体場に出ている場合であれば、最大HP330までのポケモンを倒すことができます。ダメカンを事前に相手のポケモンVに乗せておけば、VSTARパワーも若干使いやすくなります。

さらに、ミュウツーVSTAR自身が技を使うために必要とするエネルギーは2枚であり、エネルギーをトラッシュするのは他のポケモンについている超エネルギーもしくは超エネルギーとして扱う特殊エネルギーで問題なく、サーナイトexが場に出ていなくても火力を出すことができます。

 

ただし、弱点がサーナイトexと同じ悪タイプであり、かつHPも高くないため、採用すると悪リザードンex等のデッキに対しては非常に弱くなりますし、V進化ポケモンであるため、山札からカードを引くことができる特性を持つ1進化ポケモンであるキルリアを並べたいサーナイトexのデッキでは、採用したいグッズやサポートのカードと相性があまり良くないかもしれません。

 

前述のフワンテとミュウツーVSTARを比較すると、ポケモンのどうぐを使用する必要がないある程度耐久力があるサーナイトexに依存しないがシナジーはある、という部分については勝っていると考えます。

 

採用候補アタッカーポケモン④ 特定のデッキ・ポケモンに対して強いポケモン

 

この項では、特定のポケモンに対して強く出ることのできるアタッカーポケモンを紹介していきます。

この項で紹介するポケモンは、前項までのアタッカー①~③を用意してもまだ特定のデッキ・ポケモンがつらいというときに考えたいアタッカーポケモンです。

 

 

仮想敵「テツノカイナex・テツノイバラex」

 

テツノカイナexテツノイバラex

 

テツノカイナexはごっつぁんプリファイという威力120の技を持っています。この技には、この技でポケモンを倒すとサイドを追加で1枚多く取るという効果が付いており、ラルトスやキルリア等を準備している間にこの技でそれらを倒されてしまうと、こちらの盤面が整う前にサイドを取りきられてしまうといったことが起こりかねません。ルギアVSTARのデッキのようにレガシーエネルギーという特殊エネルギーを使う前提でテツノカイナexを採用しているデッキなどでは、そのレガシーエネルギーをトラッシュするグッズ等で対策するのがベストかと思いますが、純雷のデッキや未来バレット等で、基本エネルギーをテツノカイナex等につけてくるデッキではそういうわけにもいきません。

テツノイバラexはバトル場にいる限り、ルールを持つポケモンの特性を無効化できる特性を持っているため、サーナイトexの特性を無効化されてしまいます。テツノイバラexを別のポケモンと入れ替えてからサーナイトexの特性を使えばいいと思いがちですが、ポケモンがテツノイバラex4枚のみしか入っていないデッキもあるようですので、何らかの対策は必要かと思います。

これらのポケモンは共にHP230であり、闘弱点で、逃げるエネルギーが4つ必要というのがポイントです。

 

 

メテノばつぐんグラス

 

メテノはたねポケモンで、無色エネルギー1つで「じゅうりょくタックル」という技が使えます。この技は相手ポケモンの逃げるためのエネルギー×20のダメージを出せますので、テツノカイナex等の逃げるためのエネルギーは4つであることから80ダメージ(2倍弱点で160ダメージ)を与えることができます。ここにポケモンのどうぐ「ばつぐんグラス」の効果を加えることで3倍弱点の240ダメージとなり、テツノカイナexなどを1撃で倒すことができるようになります。

また、特性のぶっとびメテオにより、手札からエネルギーをつけるだけでバトル場に出ることができるということや、HP70という数値により、山札から容易に場に出すことができるというのがグッドです。

また、特性「とおせんぼ」を持つカビゴンには特性によりバトル場のポケモンを逃げられなくされてしまいますが、メテノの特性により簡単に縛りを解除できるほか、カビゴンも逃げるためのエネルギーが4つですので、技のダメージも弱点で160ダメージとなり、非常に相性がいいと言えるでしょう。

 

 

ヒスイウインディ

 

ヒスイウインディは1進化ポケモンですが、エネルギーを使わずに「プライドファング」という技が使えます30ダメージ+自分のポケモンにダメカンがのっているなら90ダメージの合計120ダメージを与えることができるので、条件さえ満たせば2倍弱点で240ダメージとなり、テツノカイナexなどを1撃で倒すことができます。

また、マシマシラを1体併用すると闘弱点のポケモンはHP270までは倒すことができ、持ち物が無いガチグマアカツキexも1撃圏内となります。2体併用するとHP300までは倒せますので、ハピナスexやアルセウスVSTARも1撃圏内となります。

技の、自分のポケモンにダメカンがのっているという条件はサーナイトexの特性で難なくクリアできますので、課題は場への出しづらさと、もしも後攻1ターン目からテツノカイナexに攻撃された時に育成が間に合うのか、という点に尽きると思います。

進化前のヒスイガーディにはHP70のものがいますので、進化前においては山札から出しづらいといったことはないでしょう。

 

 

 

仮想敵「ピジョットex・ルギアVSTAR

 

ピジョットexルギアVSTAR

 

悪リザードンex等のデッキでは、ピジョットexを採用し、特性で好きなカードを毎ターン1枚手札に加えることで、相手のポケモンを自在に呼び出し攻撃、ダメカンの乗った悪リザードンexを手札に戻し再利用、といった厄介な動きが行われることがあります。

また、せっかくエースポケモンを倒しても、ピジョットexがいればすぐにまた盤面を構築されてしまいます。

 

ルギアVSTARのデッキは、ルギアVSTARのVSTARパワーを発動して盤面を作ることで非常に強い動きができるというものです。しかしVSTARパワーを使うためには、トラッシュにキーとなるポケモンをあらかじめ送っておく必要がありますので、先にルギアVSTARがベンチに控えているケースも少なくありません。

また、進化前のルギアVが持つかぜよみという技は、無色エネルギー1つで手札を1枚トラッシュし、3枚引くことができるので、もしも相手の手札が良くなくても、いずれは盤面を構築されてしまいます。

 

これらのポケモンを相手が出した時に、迅速に倒すことで、以後の展開を優勢に進めることができますピジョットexとルギアVSTARは共に雷タイプが弱点でありHPが280なので、雷タイプで140ダメージを出し、弱点で280ダメージ以上を出すことができるポケモンがいればスムーズです。

 

 

 

レントラーリバーサルエネルギー

 

レントラー2進化ポケモンですが、自分のサイドの枚数が相手のサイドの枚数より少ない場合に直接場に出すことができる特性を持ちます。

技を使用するためには雷エネルギーが1つと無色エネルギーが2つ必要ですが、特殊エネルギーであるリバーサルエネルギーをつけることで、レントラーを場に出せるタイミングには技を使うことができるようになります。技の威力も180と申し分なく、自傷ダメージが20あるとはいえ、HP150というまずまずの耐久力を持ち、逃げるエネルギーも1つと少なく非常に優秀なカードであり、雷弱点のポケモン以外を相手に戦うことも十分可能です。

課題としては、相手にサイドを取られないと起動しないところと、リバーサルエネルギーがないと基本的には技を使うことができないところと、サマヨールやヨノワールといった自身をきぜつさせることで相手にダメカンをのせる特性を持つポケモンが流行していることから、環境的に使いづらい状態になっているというところです。

 

 

ライコウV

 

ライコウVバトル場にいるなら山札を1枚引くことができる特性と、雷エネルギー1つと無色エネルギー1つで20+お互いのベンチポケモンの数×20ダメージを出すことができる技を持ちます。最大ダメージはお互いに5体のベンチポケモンがいる状態での220ダメージで、140ダメージ以上を出すためには、お互いのベンチポケモンの合計が6体以上とする必要があります。

ライコウVがバトル場にいる場合、相手はルギアVを場に出しづらくなりますし、HP200ということでテツノカイナexに先手を取られる心配もありません。悪リザードンexもサイド6枚の状態であれば技の威力は180ですので、1発耐えてからベンチのピジョットexを呼び出し倒すこともできます。

課題としては、雷エネルギーをデッキに入れる必要があることから、悪エネルギーを必要とするマシマシラと併用が難しい点です。また、マシマシラを不採用にするということは、ドラパルトexに対して弱くなるということであり、更にドラパルトexの技の威力が200であるため、ライコウVはぴったり一撃で倒されてしまいます。また、ルギアVSTARの技も220ダメージなので、有利タイプとはいえ過信は禁物です。

 

 

雷ミュウツーex

 

雷ミュウツーex超エネルギー2つで10+自分の場の超エネルギーの数×30ダメージを出すことのできる技を持ちます。

基本的には前述のライコウVと同じような利点を持ちますが、雷エネルギーを採用する必要がなくマシマシラと併用しやすい点と、HPが230でありライコウVでは耐えられないドラパルトexの技やルギアVSTARの技を耐えることができる点が勝っていると考えます。ただし、手札補充には役立たない点と、逃げるエネルギーが2つである点では、ライコウVに劣ります。

課題として、超エネルギーを使用しているにも関わらず自身は雷タイプであるため、サーナイトexの特性で超エネルギーをつけることができないという点と、ピジョットexとルギアVSTARを倒すには自分の場に超エネルギーが5つ必要であることをはじめ、流行している2進化のポケモンexを倒せる330ダメージ以上を出すためには、11個もの超エネルギーを必要とする点があげられます。

 

 

 

 

仮想敵「悪リザードンex

 

悪リザードンex

 

サーナイトexの天敵といえば弱点である悪タイプのポケモンですが、その中でも高耐久・高火力であり特に苦しい相手といえば悪リザードンexです。

盤面が整っていない状態で悪リザードンexが相手の場にいる場合、こちらはサーナイトexを出すことが基本的には難しくなります。サーナイトexをバトル場に出しても相手の技で一撃で倒されてしまいますし、ベンチに出しても呼び出されて倒されてしまいますので、序盤に悪リザードンexを出され、そのまま盤面を制圧され続けられ負けるなんてこともざらです。

サーナイトexのデッキを使う以上、悪リザードンexのデッキにどう戦うのかというのは勝率を大きく左右する最も大きな課題といえるのではないでしょうか。

様々な対策の仕方があるかと思いますが、ここではポケモンで対策する場合で考えていきます。

 

 

草クエスパトラex

 

草クエスパトラex1進化ポケモンのポケモンexです。草タイプですが超エネルギー1つで30+お互いのバトルポケモンのエネルギーの数×30ダメージを出せる技を持ちます。悪リザードンexは特性で自身にエネルギーを2つつけることが多いので、自分に3枚ついていれば弱点込みで大抵は一撃で倒すことができます。

草タイプであるため、サーナイトexの特性の効果で超エネルギーをつけることができませんが、進化前のヒラヒナであれば超タイプですので効果対象となります。ただし、ヒラヒナの最大HPは50ですので、HPを増やす手段が無い限りは当該の特性では超エネルギーを2つまでしかつけることができません。また、HPが50であるということはドラパルトexの技によりベンチにいる場合でも確定で倒されてしまうということであり、何らかの対策は必須となります。

草クエスパトラexは弱点が炎タイプであることから、悪リザードンexに採用されやすい炎タイプのかがやくリザードンの技や、ポケモンexに対し技のダメージを50上げるポケモンのどうぐ「マキシマムベルト」をつけたリザードの技により弱点込みで倒されてしまう危険性があります。

また、サマヨールを採用している悪リザードンexデッキでは、サマヨールの特性を使用し自身をきぜつさせ草クエスパトラexにダメカンを5つ乗せてから、サイドを1枚取らせた状態で悪リザードンexの技を使用されることで、210ダメージとなるので、前述のダメカン5つと合わせて合計260ダメージ分となり、たとえ草クエスパトラexのHPが最大の260であっても一撃で倒されてしまう可能性はかなり高くなります。

しかし、特性「まばゆいしせん」によりバトル場で相対する相手ポケモンは技を使うためのエネルギーが1つ多くなるので、エネルギーが枯渇しやすい悪リザードンexデッキからは、多くの戦力を削ぐことが期待できます。この特性込みであれば、自分が悪リザードンexを倒してサイドを2枚取っている場合であっても、技を使うためのエネルギーの数は、かがやくリザードンは4つ、リザードのだいもんじ威力90でも4つ、悪リザードンexは3つとなります。

課題としては、草弱点のポケモン以外には本当に大した活躍が期待できないところです。相手のバトル場のポケモンのエネルギーも数えられるとはいえ、ほとんどのサポート系のポケモンVやポケモンexを倒せる190ダメージを越えるためにすらエネルギーを6つも必要とします。進化後ですら大した火力が期待できないことに加えて、前述の通り、ドラパルトexのデッキに対しては進化前のヒラヒナを場に出すことすらリスクになってしまいます。

 

 

イオルブ

 

イオルブ2進化ポケモンで草タイプですが、無色エネルギー2つで30+相手のバトルポケモンについているエネルギーの数×50ダメージを出すことのできる技を持ちます。また、特性により手札から出して進化させた時に相手のトラッシュからエネルギーを3枚まで選び、相手のポケモンに好きなようにつけられるので、技のダメージを出すための条件は達成しやすくなっています。悪リザードンexを一撃で倒すためには、悪リザードンexにエネルギーが3つ付いている必要があります。

このポケモンは、火力を出しやすい分、先程のクエスパトラexよりも汎用的に戦うことができます。例えば、相手のバトルポケモンにエネルギーが元から1つ付いている場合は、特性でエネルギーを3つ追加でつければ合計4つになりますので、30+200で合計230ダメージとなり、ほとんどのたねポケモンのポケモンexを倒すことができます。元から2つ付いている場合は合計5つとなり30+250で280ダメージとなり、ポケモンVSTARも軒並み倒すことができます。元から3つ付いている場合は合計6つとなり30+300で330ダメージとなり、流行の2進化のポケモンexですら倒すことができます。また、非ルールのポケモンですので倒されてもサイドを取られる枚数は1枚で済みます。

草タイプですのでサーナイトexの特性の効果対象にはなりませんが、進化前のサッチムシを場に出してエネルギーを1枚以上つけておくだけでも、悪リザードンexに対しては十分脅威になるといえるでしょう。ただし、相手のトラッシュにエネルギーが1~3つ以上ないと、悪リザードンexを一撃で倒すことはできませんので注意が必要です。

課題としては、2進化ポケモンなので、スムーズに場に出すためには1進化ポケモンを飛ばして2進化ポケモンに進化させられるグッズ「ふしぎなアメ」の採用を前提とした構築を求められるところと、進化前のサッチムシがHP50であり、ベンチにいるだけでドラパルトexの餌食になってしまうところや、イオルブに進化してもHPが110であるため、テツノカイナexのごっつぁんプリファイ(120ダメージ)で倒されて、サイドを2枚取られてしまう可能性があるとうことがあげられます。

 

 

マスカーニャex

 

マスカーニャexも、イオルブと同様に無色エネルギー2つで技を使用することができます。100+相手のバトルポケモンにダメカンが乗っているなら120ダメージの合計220ダメージを出せますので、こちらも弱点込みで悪リザードンexを一撃で倒すことができます。

追加ダメージを出す条件はマシマシラと悪エネルギーを採用していれば難なく達成できます。草エネルギーを採用していれば自身の特性でも事前にダメカンを乗せることができますが、こちらはベンチポケモンにしか対象にできないので注意が必要です。

イオルブとの違いとしては、火力の最大値が220ダメージと低い代わりにHPが310で非常に高耐久である点と、ポケモンexであることから倒されるとサイドを2枚取られてしまうところが大きいでしょうか。高耐久ではありますが、炎弱点のため、かがやくリザードンの技で一撃で倒されてしまうリスクがありますので過信は禁物です。また、イオルブは進化前のサッチムシがHP50でしたが、こちらの進化前のニャオハはHP70ですので、ドラパルトexのデッキに対してでも強気に場に出すことができますが、マスカーニャexまで進化させても火力は低めなので出したところで大きな圧力はかけられません。

 

 

仮想敵「複数体攻撃など非常に強力な技を持つポケモン

※仮想敵は大量にいるため省略します。汎用的に使えると考えてください。

 

 

ミュウex

 

ミュウexたねポケモンのポケモンexで、無色エネルギー3つで相手のバトルポケモンの技を使用できます。また、特性により山札から手札が3枚になるようにカードを引けることに加え、サーナイトexの特性により容易にエネルギーをつけることができるので、これにより、相手のギミックを先んじてこちらが利用して盤面制圧などが可能です。

例えば、かがやくゲッコウガ・闘ゲッコウガex・オーガポンいどのめんex・マフォクシーV・キュレムといったポケモンは複数のポケモンに攻撃できる技を持ちます。オリジンディアルガVSTARの持つVSTARパワーの技は、220ダメージを与えつつ、次のターンが自分のターンになります。これらのポケモンの技は強力ですが必要とするエネルギーが少し多く、すぐに使うことができません。こういった強力な技を繰り出すポケモンを逆に利用することで非常に有利にバトルを進めることができるようになりますし、ベンチにいるだけでも相手にはかなりの圧力を与えることができます。

悪リザードンexに対しても、相手がサイドを4枚取っている状態であれば、300ダメージを与えることができるので、マシマシラの特性を併せると330ダメージとなり倒すことができます。

オーガポンいしずえのめんexは特性を持つポケモンから技のダメージを受けませんが、自身の持つ技が相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない技なので、ミュウexには特性がありますが、その技を使えばダメージを与えることができます。

また、逃げるためのエネルギーが不要ですので、相手にこちらのポケモンを倒された後にバトル場に出してやれば、非常に小回りの効く立ち回りができます。

課題としては、HP190と耐久力が非常に低く、サーナイトex同様悪タイプが弱点であるところがあげられます。ポケモンexですので、倒されるとサイドを2枚取られてしまうことから、うっかり敗北するなんてことも有りえます。

 

 

仮想敵「ロストデッキ」

※仮想敵はロストデッキそのものですので省略しています。

 

 

キュレム

 

キュレムドラゴンタイプのたねポケモンです。サーナイトexのデッキでは基本的には技を使うことができませんが、相手のトラッシュに「アクロマ」と名のつくカードがある場合には、自らの特性で技を使うためのエネルギーが無色エネルギー1つとなるため、その場合のみ使用することができます。アクロマと名のつくカードは現環境では2種類ありますが、ロストデッキにアクロマの実験というサポートカードが入ることが多いため、もっぱらロストデッキ対策として扱います。条件がきついということもあり、技の効果が非常に強く、相手のポケモン3体にそれぞれ110ダメージと破格です。

基本的にサーナイトexのデッキに入れる必要はあまりありませんが、前述のミュウexを併せて採用する場合最近流行しているレジドラゴVSTARのデッキに対しても少し強くなります。レジドラゴVSTARの技を使用すれば自分のトラッシュにあるドラゴンタイプのポケモンの技を使用することができるので、自分のキュレムをトラッシュに送ってから相手のレジドラゴVSTARをわざと放置し、ベンチに並びやすいオーガポンみどりのめんexなどのたねポケモンのポケモンexなど3体を対象にこの技を使えば、2ターンでサイドを6枚取ることができます。ミュウexが倒されても、グッズ「夜のタンカ」などで手札に戻し、再び場に出すとよいでしょう。これにより、サーナイトexデッキにキュレムを入れる必要なんてないよ、ロストデッキを意識しすぎ!と言われても、レジドラゴVSTARも流行ってるからね!と、キュレムを採用する大義名分が生まれます。

課題としては、当然ながらこのカードを採用すると、相手がロストデッキ以外であったとしても、たねポケモンが不足することで、最初の対戦準備の際にキュレムを場に出さざるを得ない場合があるところと、逃げるためのエネルギーが2枚と重いことがあげられます。

もしも対戦準備でロストデッキ以外にキュレムを出してしまった場合でも、サポート「ネジキ」を採用していれば、使用するとキュレムの状態をすべて引き継いだ上でトラッシュのポケモンと入れ替えられますので、付けたエネルギーやポケモンのどうぐも無駄になりません。中途半端にダメージを受けていた場合は、フワンテと入れ替えることで、ある程度大きなダメージの攻撃をすることができます。また、前のターン以前に出していたという状態も引き継ぐので、後攻1ターン目を除き、入れ替えたポケモンをそのターンに1進化やV進化させることも可能です。

 

 

特定の技や特性などに対して強いポケモンのカード

 

この項では相手のポケモンの技や特性に対してデッキとして強く出ることができるようになるポケモンを紹介していきます。 

この項で紹介するポケモンを相手に使用されて不利になった場合は、サマヨールやヨノワールの特性で自身をきぜつさせダメカンを乗せる効果先として選んで倒したりバトル場に呼び出してグッズ「キャンセルコロン」で特性を無効化したりして対処しますが、そのような対処がデッキ構築に組み込まれることも少なくないほどに、盤面の制圧をさせないような強力な特性を持つポケモンが多い印象です。

 

 

技や特性から守れるポケモン

 

 

ジラーチ

 

ジラーチたねポケモンです。相手のたねポケモンが使うダメカンを乗せる技から、自分のベンチポケモンを守る特性を持ちます。

ロストデッキには、条件を満たすと相手ポケモンにダメカンを12個も乗せることができるヤミラミがいますので、よく対策として採用されています。

たねポケモンからの技からのみしか守ることができませんので、2進化ポケモンであるドラパルトexの技や、特性でダメカンを乗せるサマヨールやヨノワールからは、ベンチポケモンを守ることができないので、現環境では対策できる範囲は狭いといえるでしょう。

しかし、たねポケモンであることやHPが70以下であることから山札からは出しやすく、またドラパルトexが相手である場合では、その技からベンチを守ることはできませんが、HP70なのでベンチに置いても確定で倒されるということはないです。

無色エネルギー1つで山札から基本エネルギーを2枚手札に加えることができる技を持ちますが、マシマシラ用の悪エネルギーを持ってくるなど、使えなくはありません。逃げるエネルギーが1つであるということもグッドです。

 

 

マナフィ

 

マナフィたねポケモンです。自分のベンチのポケモンを相手ポケモンの技のダメージから守る特性を持ちます。こちらはジラーチと違い、相手ポケモンがたねであろうが進化であろうが特性の効果を発揮できます。

現環境においても対策できる範囲は広く、ジラーチと同じくHP70であり、逃げるエネルギーも1つであるため、山札から出しやすく小回りも効き、ドラパルトexに確定で倒されることもないということから、大抵のデッキには採用されていると考えてもよいでしょう。

技は水エネルギーで10ダメージを与えるという極めて弱いものですが、ポケモンのどうぐ「ワザマシン エヴォリューション」や「ワザマシン デヴォリューション」をつけて、つけたことで得られる技を超エネルギーを1つで使う場面は多くあります。

 

 

ベラカス

 

ベラカス1進化ポケモンです。自分のベンチポケモンを相手ポケモンが使う技から守る特性を持ちます。技から守るということは、技である限りはダメージであれ効果であれ全てを無効にできるということです。ただし、相手の特性の効果は防げないことに注意しましょう。

例えば、前述のマナフィとジラーチを両方出していたとしても、ドラパルトexのベンチポケモンにダメカンを乗せられる技の効果は防げませんが、ベラカスがいればそれも防ぐことができます。マナフィとジラーチが守ることのできる範囲をすべてカバーしつつ、さらにあらゆる技の効果も防ぐことができるので、対策できる範囲は極めて広いと言えるでしょう。

また、進化前のシガロコは草タイプであり、無色エネルギー1つで30ダメージを与える技を持つので、悪リザードンexに対しては弱点で60ダメージを与えられるということで、存外活躍する場面もあるかもしれません。

ただし、1進化ポケモンであることから場に出しづらく、その進化前のシガロコもHPが50であるため、ベンチにいたとしても進化前にドラパルトexの技を使われてしまうと確定で倒されてしまいます。

キルリアなどの1進化ポケモンを並べるギミックをデッキに採用していれば、場への出しにくさは多少改善されるでしょう。

 

 

 

ラブトロスV

 

ラブトロスVたねポケモンのポケモンVです。自身以外の超エネルギーがついている自分のポケモンを相手の特性から守る特性を持ちます。バトル場のポケモンも守ることができるというのがポイントです。

流行りのサマヨールやヨノワールといった自身をきぜつさせ相手にダメカンを乗せられる特性も、ラブトロスVと超エネルギーがあれば対策できます。アマージョexのデッキに採用されやすいバイバニラの特性は、残りHPが40以下のポケモンが技を使えなくなりますが、超エネルギーをつけさえすれば技を使用することができるようになります。このように対策できる範囲は非常に広いと言えるでしょう。

特性「とおせんぼ」を持つカビゴンはバトル場のポケモンを逃げられないようにしバトル場に縛りつけることができますが、これも他と変わらず防ぐことができます。ただし、ラブトロスV自体をバトル場に呼び出されてしまうと、ラブトロスV自身がバトル場に縛られてしまいます。こういった場合には、マシマシラを2体以上併せて採用していれば、技の100ダメージとマシマシラの特性でダメカン6個分を乗せ合計160ダメージとなり、カビゴンがポケモンのどうぐなどでHPを増やしていなければサイドを進めていくことができます。ラブトロスVの技で自分のトラッシュから基本エネルギーを2枚まで選び、ベンチポケモンに好きなようにつけられますので、悪エネルギーがトラッシュにありさえすれば、それをマシマシラ2体につけることは容易でしょう。

ラブトロスVをすぐ初ターンから出したいのであれば、特性「へんしんスタート」をもったメタモンを併せて採用すれば、初ターン限定ではありますが、特性でバトル場のメタモンをトラッシュし、山札から好きなポケモンをバトル場に出すことができますので、HP60のこのメタモンを場に出すことだけを考えれば良いことになります。メタモンに限っては初ターンに出せば特性で退場しますし、2ターン目以降は場に出すことはありませんので、ドラパルトexの攻撃を気にする必要もありません。

また、ポケモンVであることで耐久力も若干高く、前述しているポケモンのどうぐ「森の封印石」が採用候補になることも嬉しい点です。

ただし、逃げるエネルギーが2つと多く技も弱くはありませんがダメージは100と低めであり、何よりポケモンVなので倒されるとサイドを2枚取られてしまいますし、ラブトロスV自身は相手の特性から守られませんので、例えばテツノイバラexを出されると、ラブトロスV自身の特性を無効にされ、特性から守る効果は失われてしまいます。

 

 

弱点のタイプから守るポケモン

 

 

フラージェス

 

フラージェスは悪タイプが憎くて憎くて仕方がない場合に採用します。2進化ポケモンで、技に特筆すべき点はありませんが、特性の「ブルームガーデン」は自分のポケモン全員の弱点をすべて無くす効果を持ちます。

このポケモンが自分の場にいれば、悪リザードンexをはじめ、その他の悪ポケモン全てに対してサーナイトexを強気にバトル場に出して戦うことができるようになりますし、サーナイトexはマシマシラを併せて採用している場合には攻防共にポテンシャルが高く、弱点さえ突かれなければある程度は戦うことができます。

フラージェスの課題としては、2進化ポケモンですので前述のグッズ「ふしぎなアメ」を採用しなければスムーズには出せないということと、当然悪タイプのデッキ以外を相手にする場合には全くの無意味というところと、フラージェス自身に戦闘能力が皆無であるというところがあげられます。また、進化前のフラベベはHP40ですので、ベンチにいてもドラパルトexの技で確定で倒されてしまうという点も痛いです。

フラージェスには今回紹介しているもの以外にも、特性「みわくのいざない」を持つものがいます。こちらの特性は自分の番に一度コインを投げオモテなら相手のベンチポケモンをバトル場に呼び出しつつこんらんにするという非常に強い効果ですので、こちらのフラージェスも併せて採用すると、悪タイプデッキへの対策能力は下がりますが、他のデッキに対しても進化前のフラベベを出す意義が生まれます。

また、フラベベを1進化させるとフラエッテになりますが、フラエッテは無色エネルギー1つで山札から基本エネルギーを3枚手札に加えることのできる技を持ちますので、マシマシラ用の悪エネルギーを持ってきたり、サーナイトexが技を使うための超エネルギーを手札に加えたりといったことにも使えます。

 

同様の効果を持つポケモンにエムリットがいますが、こちらは条件として自分の場にエムリット・ユクシー・アグノムが揃っている必要がありますので、ベンチの圧迫度合いを考えると現実的ではありません。ただ、ベンチに出せるポケモンの数を拡張できるスタジアムなどあれば、採用の余地はあるかもしれません。

 

 

相手のポケモンの特性を無効化するポケモン

 

 

ミカルゲ

 

ミカルゲたねポケモンです。自身の居場所を問わず、お互いの場のたねポケモンのポケモンVの特性を無効化する特性を持ちます。

対策できるポケモンとしては、例えばロトムV・ネオラントV・ライコウV(エンテイV(同じ特性))などがあげられます。ミカルゲを場に出している場合、自分のポケモンであっても特性が無効化されてしまいますが、技を使うと自身を手札に戻すことができるので、任意に退場させることも可能です。HPが60であるため、ベンチにいてもドラパルトexには確定で倒されてしまいます。

 

 

クレッフィ

 

クレッフィたねポケモンです。自身がバトル場にいる場合に、お互いの場のたねポケモンの特性を無効化する特性を持ちます。

対策できるポケモンとしては、前述のミカルゲで対策可能なポケモンに加えて、たねポケモンであれば全て対象になります。ミカルゲと同様に、自分のポケモンであっても特性が無効化されてしまいますが、バトル場から離れれば元に戻るので、ON・OFFの切り替えが容易です。HPが70であるため、ドラパルトexに対しても強気にベンチに出すことができます。技を使うと、相手のバトルポケモンのポケモンのどうぐをトラッシュできるので、ACE SPECのポケモンのどうぐなどを、技名通りねらいおとすことが可能です。

 

 

ハバタクカミ

 

ハバタクカミたねポケモンです。自身がバトル場にいる場合に、相手のバトル場のポケモンの特性を無効化する特性を持ちます。

対策できるポケモンはバトル場に出ている全てのポケモンです。ベンチから特性を使用するポケモンに対しては無力ですが、前述2種と違い、戦闘能力が高く、HPが90である以上、山札からの出しづらさはありますが、技のダメージが90に加えて、ダメカン2個を相手のベンチポケモンに乗せる効果も持ちます。このダメカン2個がダメージラインを引き上げることに一役買ってくれます。

例えば、フワンテにポケモンのどうぐをつけずに攻撃する場合、最大でも180ダメージまでしか出せませんが、ハバタクカミで事前にダメカンを1つ乗せておけば、サポート系のたねポケモンのポケモンV・exを倒せるダメージライン190に届きます。また、サーナイトexの攻撃+マシマシラの特性を併せると220ダメージとなりますが、こちらもダメカンを1つ乗せておけば、ほとんどのたねポケモンのポケモンV・exを倒せるダメージライン230に届きます。そして仮想敵として紹介したテツノカイナexやテツノイバラexもHPは230です。さらにテツノイバラexに対しては、ハバタクカミをバトル場に出すと、こちらのサーナイトexの特性の無効化が解除されますので、非常に相性が良いと言えるでしょう。

また、前述のサケブシッポと同様に古代のポケモンですので、ポケモンのどうぐ「ブーストエナジー 古代」の効果対象になります。

 

 

テツノイバラexディンルーexプテラVSTAR

 

テツノイバラex自身の特性により自身がバトル場にいる場合のみお互いのルールを持つポケモン(未来のポケモン以外)の特性を無効化し、ディンルーex自身の特性により自身がバトル場にいる場合のみ相手の場のダメカンが乗っているポケモン(ポケモンex以外)の特性を無効化し、プテラVSTAR無色エネルギー1つで使える自身のVSTARパワーの技により、相手のポケモンVの特性を無効化する特性を持つことができます。

この中でテツノイバラexは雷エネルギーを、プテラVSTARは闘エネルギーをそれぞれ採用していれば、当該のエネルギー1つ以外に求められるのは無色エネルギー2つですので、サーナイトexのデッキであっても技を使うことができなくもありません。ディンルーexについては技を使うことは難しいでしょう。

これらそれぞれエネルギーが超エネルギー以外が必要となり、また3つもエネルギーを必要とすることから攻撃が難しく、ディンルーexとテツノイバラexは自身のサーナイトexの特性を無効化してしまう上に逃げるためのエネルギーが4つであることから身動きが取りづらいプテラVSTARはV進化させた上でVSTARパワー技を使わなければならない上にそこまでして対象は相手のポケモンVのみということなので、サーナイトexデッキにおいてはあまり採用されないように思います。

ただし、テツノイバラexに限りもし採用することができれば、悪リザードンexのデッキを相手にしたときに、悪リザードンex自体の特性も、ピジョットexの特性も、かがやくリザードンの特性をも無効にできますので、非常に有利に立ち回ることが可能です。

 

 

条件に合致する相手ポケモンから技のダメージを受けないポケモン

※ダメージのみですので、ダメカンを乗せる効果などは受けます。

 

 

ミミッキュ

 

ミミッキュたねポケモンで、相手のポケモンV・ポケモンexから技のダメージを受けない特性を持ちます。

ポケモンVやポケモンexをアタッカーポケモンとしているデッキは、この特性によりこのポケモンの突破が困難になります。サーナイトexデッキの天敵である悪リザードンexのデッキも比較的突破が困難です。

HPは70であり、山札から場に出しやすく、ドラパルトexに対しても強気にベンチに出すことができます。また、技は超エネルギー2つで相手のバトルポケモンにダメカンを7つ乗せるというものです。戦闘力はまずまずですが、技の効果を防ぐ特性「フレアヴェール」を持つリザードや、同様の効果を得られる特殊エネルギー「ミストエネルギー」をつけたポケモンなどにはダメージを与えることが出来ません。

このポケモンにHPの上がるポケモンのどうぐをつけて、マシマシラの特性で回復させながらごり押しする戦い方も悪くはありません。

 

 

ギルガルド

 

ギルガルド2進化ポケモンです。特性はミミッキュと同様ですが、2進化ポケモンであり出しづらいということや、技を使うためには鋼エネルギーが必要なこと、逃げる為のエネルギーが3つと非常に重いこと、悪リザードンexの進化前であるリザードに弱点を突かれてしまうこと等の理由から、サーナイトexのデッキにはあまり採用されません。

ただし、HPは150と非常に高く、HPを上げるポケモンのどうぐを持たせると突破が困難になるデッキは多いことでしょう。また、技も相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算せずに120ダメージを与えられるということで、特性やポケモンのどうぐ等の効果を無視してダメージを与えることができるにもかかわらず、弱点と抵抗力はちゃんと計算するので優秀です。

 

 

悪リキキリンex

 

悪リキキリンex1進化のポケモンexで、相手のたねポケモンのポケモンexから技のダメージを受けない特性を持ちます。

前述のミミッキュよりも耐久力と戦闘力がありますが、1進化であり場に出しづらく、特性の対象も非常に狭くなっています。タケルライコexのデッキや、たねポケモンのポケモンexを多用する雷タイプデッキ、パオジアンexのデッキ等には刺さるかもしれません。技を使うためのエネルギーは超エネルギー1つと無色エネルギー2つで、数が多いわりに威力は160ダメージで相手のベンチポケモンにも30ダメージという微妙な性能です。悪タイプということを活かして相手の弱点を突くことが出来れば強いかもしれませんが、さらに逃げるエネルギーも2つと重いことから、あまり採用されていないように見えます。

 

 

オーガポンいしずえのめんex

 

オーガポンいしずえのめんexたねポケモンのポケモンexです。相手の特性を持つポケモンから技のダメージを受けない特性を持ちます。

サーナイトexの天敵である悪リザードンexや、同時に採用されやすいかがやくリザードンは特性を持つため、このポケモンにダメージを与えることができません。さらにHPも210と高いので特別なギミックを用意していない限り、悪リザードンexデッキではこのポケモンを突破することは困難でしょう。

技を使うためのエネルギーは闘エネルギー1つと無色エネルギー2つで、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しないという、ギルガルドの技と似た効果を持ちます。ただし、こちらは弱点・抵抗力を計算しません。ダメージは140と、ピジョットexやポケモンVSTARを2撃で倒すことができる値になっています。

サーナイトexデッキではマシマシラを採用する場合、悪エネルギーを同時に採用する必要があるため、このポケモンが攻撃するために必要な闘エネルギーの採用はなかなか難しいと思いますが、逆にマシマシラを採用しないなら、闘エネルギーを採用することは難しくないかと思います。

 

 

まとめ

 

これまで、サーナイトexのデッキを紹介しながら、基本的なルール説明には載ってないけれど、ポケカプレイヤーなら大体みんな暗黙で考えているだろうなということを説明してきました。

今回はサーチ・ドロー系のカードや、妨害系のカード、リソース復元用のカード等は紹介しきれませんでしたので、需要(アクセス回数)が多ければ、別記事で書こうと思います。

 

どのTCGでもそうですが、デッキ構築や採用するカードに正解はありません。

知識として知っていることで構築の幅は広がりますが、何を採用しても良いと管理人は考えています。

ポケカも他のTCGと同じでかなり奥深そうだしやってみようかなと思っていただけたり、面白いデッキを構築するための助けになれたりしたのなら幸いです。

 

余談ですが、正直、記事がここまで長くなるとは思っていませんでした……。サーナイトexのデッキについて話すなら、前提としてこれも知ってもらいたいし、これも知ってもらいたいし、エトセトラエトセトラと量が増えていきました。

特にかがやくポケモンやACE SPEC、VSTARパワー等、デッキに1種類とか1枚とかしか入れられないカードとかバトルで1回しか使えない技とか特性なんかを知ると、デッキを組んでみたくてワクワクしませんか? そういうワクワク感を共有したくて先に説明を入れています。もう大好きなんですこういうの。

ポケカを初めて、レギュレーションマークがHGFのカードには全て目を通して記事を書いていますが、これだけ書いてもまだ書き足りないですし、管理人が知らないカードの使い方などもおそらく多々あることでしょう。やはりTCGは奥深いなぁとしみじみ実感しています。

 

サーナイトexデッキに限らず、作ったデッキなどは、また記事にしていけたらと思っています。

 

 

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